低栄養と言われても、なかなかピンときませんよね。
それは、自分ではしっかり食べていると思っている場合や痩せ細るなど見た目に大きな変化ない場合は、低栄養のだとは自覚しにくいからです。
では、低栄養の基準はどのようなものがあるのでしょうか?
何か数値でわかることはあるんでしょうか?
厚生労働省の栄養改善マニュアルの中では、BMI値、体重の変化、血液検査などを目安に低栄養の判断基準しています。ただし数値だけでなく食事内容や生活習慣など総合的に判断します。
この記事では、BMI値の計算法や血液検査の数値の目安をまとめましたので、低栄養の早期発見にお役立てください。
低栄養の状態とは
低栄養は体を動かすためにエネルギーとたんぱく質が不足している状態です。
高齢者がかかりやすく、低栄養状態に気づきにくいです。
低栄養になると具体的にはどのような症状が出るかというと、
・痩せてくる
・風邪や感染症にかかりやすい
・ふらついて転びやすくなる
・けが(傷)が治りにくい
などの症状が出ます。
症状をみても、‘ふらついて転びやすい’とか‘風邪をひきやすいとか’とか‘傷が治らない’、といったことは高齢者ならありがちなことなので、これが低栄養せいだと思う事は少ないです。
では、低栄養だと気づく基準には何があるのでしょうか。。?
低栄養の基準とは?
低栄養と言われても、見た目にはわからないことも多いです。
見るからに痩せている場合は別として、外見からはもちろん、本人でさえ自覚がないことがあります。
そこで低栄養と判断する材料として、BMI値、体重の変化、血液検査などの数値を目安にします。
ただ、数値だけで判断するのではなく、いろいろな検査や食事の内容(食事量や栄養バランスの偏り等)や生活習慣などと照らし合わせてみることが大切です。
厚生労働省の栄養改善マニュアルからそれぞれの数値の目安を見てみましょう。
BMI値
BMI値とは体格指数(body mass index)です。
BMI値が18.5以下は低栄養の疑いありです。
肥満度指数からみると18.5未満はやせ形と判定されますが、高齢の場合のBMI値18.5は、低栄養への注意が必要な数値です。
では、BMI値をチェックしてみましょう。
BMI値計算式
体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
例えば、身長158cm、体重52kgの場合。
52÷(1.58×1.58)
BMI値は、20.8です。
肥満改善にはBMI値を参考にすることがよくありますね。
体重は測っても、BMI値まで測る機会はなかなかないので、この機会に家族のBMI値を計算してみてはいかがでしょう。
体重の変化
体重の減少から、低栄養のリスクをみます。
1~6ヶ月間に3%以上の体重減少、または6ヶ月間に2~3kgの体重減少がある場合、低栄養のリスクが高いです。
体重減少率の出し方は、
(通常の体重-現在の体重)÷通常の体重×100
高齢者の体重減少は、注意が必要です。
低栄養もそうですし、何らかの病気の可能性もあるので日々の体調に気を配りましょう。
血液検査
血液検査では、血液の中のアルブミンという成分の量を目安にします。
血清アルブミン値が3.5g/dl以下だと低栄養と判断されます。
血液検査の場合、血中コレステロール値や血中ヘモグロビン血なども参考にする場合もあります。
低栄養の基準は何で決まるのか?どのような検査があるの?のまとめ
- 低栄養の状態とは
低栄養は体を動かすためにエネルギーとたんぱく質が不足している状態です。
低栄養は、高齢者がかかりやすいですが、気づきにくいです。
‘ふらついて転びやすい’‘風邪をひきやすい’などの低栄養の症状が出ても、高齢者にありがちなこととして見逃してしまうことがあります。 - 低栄養の基準とは?
見た目からの判断は難しく、本人ですら自覚がない場合もあります。
BMI値、体重の変化、血液検査などを目安にします。
ただし数値だけに限らず食事内容等を照らし合わせ総合的に見ることことが大切です。
最後に
高齢者の場合、低栄養が認知症や寝たきりのきっかけになることがあります。
食が細くなって痩せたり転びやすくなったら、年齢のせいで済ませないで、健康診断や血液検査で一度チェックしてみましょう。