熱と言えば、風邪やインフルエンザが真っ先に思い浮かびます。
風邪やインフルエンザでは、解熱剤で熱を下げる治療はよくあります。
では、熱中症で熱が下がらないときに解熱剤を飲むのはアリでしょうか??
熱を下げたいんだから解熱剤をのんでもよさそうと思いがちですが、熱中症のときは解熱剤は飲む必要はありません。そもそも飲んでも効きませんし・・・。
「何で解熱剤が効かないの?」そう思ったら、どうぞこの記事を読み進めてください。
解熱剤を飲まなくても回復できる方法がありますので、ぜひ役立ててくださいね。
目次
熱中症で熱が出る3つの症状
熱中症の症状には「熱失神」、「熱けいれん」、「熱疲労」、「熱射病」があって、「熱けいれん」、「熱疲労」、「熱射病」は熱が出ますが、「熱失神」は熱が出ません。
熱失神は、暑さによって血管が広がって血圧が低下し、脳への血流が減ることで起こります。めまいや立ちくらみといった症状がありますが、体温は上がりません。
汗をかいて体温を下げようとするので、体の表面は熱くなりますが、体の中は平熱が保たれています。
熱中症と聞くと、体温が上がって体が熱っぽいと思っていましたが必ずしもそうではないんですね。
体の機能って不思議だなと思います。
熱中症は熱が出ると重症化しやすく回復にも時間がかかります。
重症化しないためにも熱が出る3つの症状が出ていないか確認しましょう。
熱けいれん
熱けいれんは、大量の汗をかき、水だけを補給したときに起こります。水だけを飲むと、体内の塩分濃度が薄まり、筋肉の痛みや筋肉のけいれんを引き起こします。
体温は微熱程度に上がります。このまま体温が上がり続けると、「熱射病」になります。
熱疲労
熱疲労とは、汗をたくさんかいたにもかかわらず、水分と塩分の補給が追い付かないことで脱水症状になり、頭痛や吐き気、全身の倦怠感などの症状が出ます。
だんだんと汗とかかくなり、体に熱が溜まっていって体温が上がっていきます。
熱射病
熱射病とは、体温が高温になったことで脳の機能に異常が生じ、体温調節できなくなります。
発汗はなく、肌の表面はさらっとしています。
もう汗をかいて体温を下げる機能は働かず、体温を高温にキープした状態です。
体温を下げるのはこの対処法!熱中症対策の決め手とは
熱中症では体温が上がるといろいろな症状が出て重症化します。
特に熱けいれん、熱疲労、熱射病では、熱が出るので早く体の熱を下げて機能を回復させることが大事です。
冷やすと補う
まず、体を冷やすことです。
で、体のどこを冷やすのか?
首を中心にわきの下や脚の付け根などを氷のうや保冷剤などで冷やします。
全身を一気に冷やすことができたらいいですが、効率よく冷える箇所をピンポイントで冷やしましょう。
ビニール袋に氷水を入れた簡易な氷のうでもOKです。
忘れてはいけないのが、水分補給です。
で、何を飲むの?
塩分の入った飲み物をで水分を取ります。必ず塩分入りの飲み物です!
経口補水液やスポーツドリンクが最適です。
なければ、薄い塩水でもいいです。
水だけを飲むと、体内の塩分濃度が低くなり脱水症状を進行させてしまうので、水分補給の飲み物は気をつけましょう。
子供の熱には要注意!
子供は体温調節機能が未発達で熱中症にかかりやすく、体に熱が溜まりやすいので発熱には注意しましょう。
例えば、子供はエアコンのきいた部屋から太陽がジリジリ照りつける外に出ただけでも熱中症にかかってしまいます。
大人だったら温度差が激しくても体が対応できますが、子供には体温調節が難しいことがあります。
また、湿気が多いと汗が蒸発しないので体温が下げられなくて、体に熱を持ってしまいます。
子供の様子がおかしいなと思ったら、すぐに涼しい場所で休憩を取りスポーツドリンクなどで水分補給をしましょう。
また子供の体調は変わりやすく熱が下がったとしても他の病気の可能性もあるので、念のため病院で一度診てもらうことをおすすめします。
解熱剤は必要なし
熱が出ると、体がしんどいので解熱剤飲みたくなりますよね。
でも熱中症の時は、解熱剤を飲む必要はありません。
風邪の時のように、自ら体温を上げて発熱した場合には解熱剤は有効ですが、熱中症の発熱は、体が熱を逃す機能が働かなくなったため体温が上がったものなので、解熱剤は役に立ちません。
熱中症の時はそもそも効かない薬を飲む必要ないし、熱が逃げず上がってしまった体温は体を冷やす以外に下げる方法がありません。
熱中症で熱が下がらないとき解熱剤は飲むかどうかのまとめ
- 熱中症で熱が出る症状3つ
熱けいれんは、水分補給で水だけを摂ると体内の水分と塩分のバランスが崩れ、筋肉痛や筋肉のけいれんを起こし、微熱が出ます。
熱疲労は、大量の汗をかいたのに、水分補給が追い付いていないと脱水症状になり体に熱が溜まり体温が高温になります。
熱射病は、暑さで脳の機能に異常が生じ、体温調節ができず、体温が高温のままの状態です。 - 体温を下げる対処法
体を冷やす、首を中心にわきの下や脚の付け根など効率よく冷える箇所を氷のうなどで冷やします。
水分補給は塩分を一緒に摂ること
経口補水液やスポーツドリンクを選びましょう。 - 子供の熱に気をつける
子供は体温調節機能が未発達です。
子供の体調が変だと思ったら、すぐ休憩し水分補給します。 - 解熱剤の必要性
熱中症治療に解熱剤は飲まなくてよい、そもそも熱中症による発熱に解熱剤は効きません。
熱中症による発熱には体を冷やして体温を下げる以外方法ありません。
しっかり冷やすことが熱中症の回復に必要です。
最後に
熱がでるとつい解熱剤を飲みたくなりまよね。
とは言っても、熱中症の発熱の原因は体温の上昇なので、体を冷やことが一番の特効薬です。