夏になると熱中症で搬送されるニュースを連日のように耳にします。
熱中症は、汗をかくことから起こる脱水症状が大きな原因です。ですから、汗で失った水分と塩分を同時に補給することが熱中症対策で大切なことです。
とは言っても、普段の生活で意識して塩分を補給するにはどうしたらいいのでしょうか?
そこで注目したのは、熱中症対策の塩分は食べ物で補給することが効率的だということです。
「スイカに塩」はスイカの甘味を引き出すだけでなく実は熱中症予防に適した食べ方だったんです。また、梅干しやおせんべいといった身近な食べ物も塩分補給に向いています。この記事で紹介している熱中症対策は夏バテ予防にも効果的。疲れやすい夏の体力を底上げして暑い夏を乗り切りましょう。
目次
「スイカに塩」に学べ!熱中症対策に塩分が必要な理由とは
そもそも熱中症の原因は体内から水分と塩分が減ることによる脱水症状です。
脱水症状から早く体を回復させることが熱中症対策のキーポイントです。
汗をかくと体内の水分と塩分であるナトリウムやカリウムが減り脱水症状になります。
このときに水だけを摂ると、体液が薄まってしまい体内に十分な水分がなくてもう水はいらないと体は判断します。そうなると脱水症状が長引いていまいます。
いかに体液を薄めずに水分を体にいき渡らせるためには、水分と一緒に塩分を摂取する必要があります。
例えば暑い夏の日にスイカに塩をかけて食べるのは理にかなった熱中症対策だったんです。スイカは水分が豊富に含まれた果物です。(スイカの果肉は90%以上がなんと水!)そこに塩をプラスことで水分と塩分が同時に摂取することができます。まさに熱中症予防に適した食べ方ですね。
すっぱいだけじゃない!夏に活用しよう梅干しの健康効果
日本の暑い夏を乗り切るのには、スイカに塩だけではありません。
梅干しの健康効果を利用しない手はありません。
梅干しに含まれている塩分やミネラルは熱中症対策に最適です。
また梅にたくさん含まれているクエン酸には疲労回復効果があり、暑さによって疲労が溜まった体にも優しい食べ物です。
梅干しの塩気と酸味で自然と飲み物を口にするようになり、水分補給もできますね。
とは言っても毎日梅干しを食べるのは無理・・・という人は、梅干しを使った加工品がおすすめです。
- 梅昆布茶 冷房のきいたオフィスであったかい梅昆布茶は冷え対策にもなって一石二鳥。
- 梅干しペースト入りグミや飴 思い立ったらコンビニですぐ買える、梅の酸味で気分もリフレッシュ。
- カリカリ梅 駄菓子といってあなどれません!梅のビタミンやミネラルなどの栄養素を手軽に摂取。
お菓子で楽しく手軽に塩分補給
熱中症予防には水分と塩分を一緒に摂ることです。
そこで活用したいのはお菓子です。
なぜ、お菓子かというと、
- 塩分摂取が手軽にできる
熱中症予防のポイントはこまめな水分補給と塩分補給です。
一日何回かに分けて塩分を摂取するのにお菓子は便利です。
必要な分を必要な回数だけ補給することができます。 - 適度な糖分やカロリー摂取で夏バテ防止
夏は暑さで食欲が落ちてしまうことも・・・。一回一回の食事の量が少なくなる傾向にあります。そうすると体力が低下し夏バテ気味に。
間食でお菓子を食べることによって適度に糖分やカロリーを摂取することができ夏バテを防ぎます。
さて、塩飴は言わずと知れた熱中症対策のお菓子ですね。
でも、熱中症予防のためとはいえ夏の間中塩飴ばかりでは飽きると思うのは私だけではないはずです!
せっかくなので楽しく続けられるよう熱中症対策にぴったりなお菓子をピックアップしました。塩飴に飽きたらぜひお試しください。
- せんべい 程よい塩気で塩分補給ができます。味のバリエーションも楽しめます。
- 塩キャラメル 塩が少し入っていることでさっぱりとした甘さで夏にも食べやすいです。塩分と糖分が適度に補給できて夏バテ予防に。
- 味付きのナッツ類 いわゆるおつまみ用の塩のついたナッツ類です。塩分とナッツに含まれるビタミンB1やビタミンE、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが摂れます。
飲み物別水分補給するときの注意点
水分補給の時の飲み物は何でもいいかというとそうではありません。
まず、NGな飲み物はお茶、コーヒー、アルコールです。
これらには利尿作用があり体の外に水分を出してしまいます。
尿として排出を促し水分補給にはなりません。
渇いた喉にキンキンに冷えたビールは、体には過酷なことだったんですね。
それでは水分補給に適した飲み物というと、水や麦茶です。
あれ?お茶はダメなのに、麦茶はいいの!?と思われたかもしれません。
お茶はカフェインによる利尿作用があり水分補給には向いていません。
一方麦茶にはカフェインは入っていません。また麦茶にはミネラル類が含まれていて、それらも補給できるので夏の飲み物として最適です。
スポーツ時と生活の中での水分補給の違い
スポーツの時の水分補給は、スポーツドリンクを利用しましょう。
運動時の急激な体温の上昇と大量の発汗に伴い、体内から水分と塩分が短時間に失われます。
スポーツドリンクは、体に水分が吸収されやすい形で塩分、糖分、ミネラル、ビタミン類が配合されていため、スポーツ時の脱水症状から素早く回復することができます。
では、日常生活の中での水分補給は水で十分です。
そして忘れてはいけないのは、一緒に塩分も摂取することです。
塩分を摂らず水だけを飲むと体液が薄まってしまいます。体は体液が薄まるのを防ぐために十分な水分が補給されなくても『もう水はいらない』と要求をストップします。
こうなると、水を飲んでいるのに熱中症になることがあります。
日常生活の中での熱中症対策のときこそ食べ物を利用した塩分補給が適しています。
熱中症予防&疲労回復簡単レシピ
熱中症予防には、熱中症にかかりにく体づくりも大切なことです。
そこで紹介したいのは豚肉とレモンを使った疲労回復メニューです。
豚肉のビタミンB1とレモンのクエン酸は疲労回復に効果的です。
豚肉の塩レモン焼き
材料
豚生姜焼き用ロース肉
塩レモン(市販のもので可、もちろん手作りでもOK)
オリーブオイル
作り方
フライパンにオリーブオイルをひき、豚生姜焼き用ロース肉を焼く
両面豚肉が焼けたら塩レモンで味付けをして完成
塩レモンだけの味付けで酸味が気になる人は、塩レモンの量を減らして醤油を加えてください。
熱中症対策に食べ物で塩分を補給する方法まとめ
・熱中症対策は水分と塩分を同時に摂取することが重要
熱中症は発汗により体から水分と塩分が減ることによる脱水症状が原因です。
水分だけ補給すると体液が薄まり脱水症状が長引きます。
水分と塩分を一緒に摂ると十分な水分を体に取り込むことができ熱中症を防ぎます。
・梅干しは熱中症対策にも効果的
梅干しは塩分補給に最適。また梅に含まれるミネラルやクエン酸は疲労回復効果があり暑さに疲れた体にぴったりの食べ物です。
・お菓子を活用して熱中症対策を楽しく続ける
お菓子による塩分補給は必要な時に手軽にでき、簡単に生活に取り入れられます。
また暑さでスタミナ切れた体に適度な糖分とカロリーを補給できて夏バテ予防に役立ちます。
・水分補給に向く飲み物向かない飲み物
水分補給にOKな飲み物 水、麦茶
水分補給にならないNGなもの飲み物 お茶、コーヒー、アルコール
利尿作用のある飲み物は、尿として水分を体外に排出するので飲んでも水分補給はできません。
・スポーツ時と生活の中での水分補給の違い
スポーツ時の水分補給はスポーツドリンクを利用しましょう。
水分と塩分が体に吸収されやすい形で配合されていています。脱水症状を素早く回復させるので熱中症を予防します。
生活の中での水分補給は水で十分。塩分補給を忘れがちなので梅干しやお菓子といった食べ物を上手に活用しましょう。
最後に
熱中症は、特別な条件でなるものではなく普段の生活で誰にでもかかる可能性があります。
しかし熱中症は意識して対策をすることで防ぐことができます。
ここで紹介した熱中症対策は、今すぐ生活に取り入れることができるものです。
ぜひ参考にしていただいて元気に夏を過ごしましょう。