熱中症と言えば、めまいがしたり、体温が上がったり、大量の汗をかいたりする症状がありますが、筋肉痛や足がつるといった症状もあるんです。
とは言え、足がつっても‘準備運動が足りなかったのか?’‘ちょっと張り切り過ぎたな’くらいにしか思わなくて、まさか熱中症の症状だとは思わないかもしれません。
だって、熱中症で足がつる原因って何なの?ピンとこないと思うかもしれませんが、大量に汗をかき、血液中の水分と塩分バランスが崩れると足がつるといった症状が出るんです。さらに脱水症状が進むと命が危ない一歩手前の状態になります。
疲れて足がつるのとは違うので放置は禁物です。
この記事で足がつった時の対処を知れば早期に回復することができるので、ぜひ熱中症対策に取り入れみてください。
目次
足がつる「こむら返り」の‘こむら’って何?
熱中症の軽度の症状で筋肉痛、筋肉の硬直、手足のしびれがあります。
足がつるとは筋肉の硬直のことで、「こむら返り」と呼ばれています。
「こむら返り」の‘こむら’って・・・ナニ?
こむらとはふくらはぎの筋肉(腓腹筋)のことで、その筋肉がけいれんすることを‘足がつる’と言います。
熱中症で足がつる原因
熱中症で足がつる原因は、大量の汗をかいて体内から水分と塩分(ナトリウムやカリウムなどの電解質)が減った時に、水だけを補給したために血液中の塩分濃度がさらに薄まったことで起こります。
血液中の水分と塩分バランスが崩れると、筋肉や神経が興奮しやすくなり筋肉痛や筋肉の硬直である熱けいれんが起きて、「足がつる」といった症状が出ます。
筋肉痛は、筋肉があるところなら全身どこでも起こり、痛い箇所は人によっていろいろあります。よくあるのは、足、背中や腹筋の痛みです。脇腹の筋肉に痛みを感じる人もいます。
熱中症のによる筋肉痛は、「疲れよる筋肉痛かな?」と思ってしまい熱中症を気づかないことがあります。
特に運動中だと、「張り切り過ぎて、もう筋肉痛かよー(泣)」くらいにしか思わずそのまま運動を続けてしまいます。
運動中に体の痛みを感じたら、すぐに休憩を取りましょう。
熱中症対策:足がつらないための予防とは
まず、熱中症で足がつらないように予防するには、
- 定期的に休憩を取る
暑い日の運動や作業の時は、時間を決めて休憩を取りましょう。
例えば‘1時間したら休憩をする’といったように時間を決めて休憩を取りましょう。スポーツをしている時、集中していい感じの時は中断したくないし、また、何かしらの作業中に没頭していると区切りつくところまでやりたい・・・
こんな感じでいると疲労がたまり熱中症にかかりやすくなってしまいます。
疲れていても・疲れてなくても休憩をするようにしましょう。 - こまめな水分補給
汗をかいたら意識して水分を補給しましょう。
‘後で飲むから今はいいや’と後回しにしていると、気づいたときには脱水症状になっていることもあります。汗をかいて水分や塩分が不足しているので、水分補給には塩分や糖分が適量入ったスポーツドリンクがおすすめです。
水だけ飲むときは、少量の塩を入れてくださいね。
熱中症対策:足がつってしまった時
足がつった時の処置は、足がつらいないための予防とほぼ同じですが、特に気をつけることは水分補給です。
足がつった時の対処
- 足がつったら、すぐ休憩をする
体の調子に違和感を感じたら、すぐに休憩をしましょう。
‘ちょっと足がつったくらい’と軽くみないで、ひとまず休んで回復するのを待ちます。 - 適切な水分補給
適切な水分補給とは、水分と塩分は必ず一緒に摂ること。
例えばスポーツドリンクや経口補水液です。
熱中症は、汗をかいたことで水分と塩分のバランスが崩れたことで起こります。
そこに、水だけを補うとさらにバランスが崩れ、筋肉の痛みやしびれなど症状を引き起こします。
水だけ飲むときは、塩を入れて薄い塩水にしてから飲みましょう。 - ビタミンB1を補う
大量の汗をかいたことでミネラルやビタミン類が減っています。
その中でもビタミンB1が不足すると脳への神経伝達が正しくできなかったりや筋肉痛や疲れが取れないなどの症状が出ます。
熱中症にかかった日は、サプリメントで補給したり、豚肉や牛乳などビタミンB1を多く含む食品を食べると体の回復に効果的です。
足がつったときの処置方法
足がつった時は、動かず痛みがなくなるのを待ちます。
無理やり動かすのは厳禁です。
足がつると、よく足の指を引っ張るようなストレッチを見かけますが、あれはやってはダメです。
また、痛みが治まらない間にふくらはぎを強く揉んだりマッサージするのもやめましょう。
痛みが治まった後でも筋肉の炎症が残っているので安静に過ごしましょう。
必要以上に動いたり、無理な力を加えないよう気をつけてください。
ストレッチもマッサージも必要ありませんよ。
熱中症で足がつる原因のまとめ
- こむら返りとは
こむらとはふくらはぎの筋肉(腓腹筋)のことで、その筋肉がけいれんすることが‘足がつる’です。 - 熱中症で足がつる原因
熱中症で足がつる原因は、大量の汗をかいて体内から水分と塩分(ナトリウムやカリウムなどの電解質)が減った時に、水だけ補給したために血液中の塩分濃度がさらに薄まったことで起こります。 - 足がつらないための予防
定期的に休憩を取る・・・疲れていなくても時間を決めて休憩しましょう。
こまめな水分補給・・・汗をかいたら意識して水分を摂るようします。 - 足がつった時の対処
足がつったら、すぐ休憩をする。
適切な水分補給、経口補水液やスポーツドリンクが最適。
ビタミンB1を補う、サプリメントや豚肉や牛乳に多く含まれていますのでおすすめです。 - 足がつったときの処置方法
動かず安静にすること。痛みがなくなるのを待ちます。
痛みがある時にストレッチやマッサージはしない。
最後に
足がつるのは熱中症の初期症状です。‘たかが足がつったくらい’と思わず、すぐに休憩をしましょう。無理をして重症化する前の対処が肝心です。ちょっとの余裕が夏場の健康を守ります。